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The Wrong Man 間違えられた男 1956

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The Wrong Man 間違えられた男 The Wrong Man 間違えられた男 1956

監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ヘンリー・フォンダ, ヴェラ・マイルズ, アンソニー・クエイル

ヒッチコックがいつもと違い、冒頭で、この話は実話を基にしていると話す。サスペンスというよりは、普通の生活をしている男が、突然強盗犯人と間違われ家族が不幸になっていく話である。

これは証言を基にしていて、保険会社の事務所を訪れたマーニーは、その事務員に犯人と間違われ強盗犯人の容疑をかけられる。
いままで真面目に借金を返しながら細々と暮らしてきたクラブではたらくベースプレイヤーのマーニーである。彼はイタリア系で敬遠なカトリック教徒である。妻の親知らずの治療費がないため、妻の保険を担保に金を借りに保険会社にいくのだが、強盗犯人の容疑をかけられてしまう。そして、目撃者からの証言は全て自分に不利に働く。アリバイを証明するために、夫婦で泊まったホテルに行くが、その時の目撃者は全て亡くなっていた。気落ちする妻は次第に精神が犯されていく。
裁判は、自分の不利なようにしかいかない。自分の味方のはずの、妻の妹夫婦も裁判を傍聴しているが、関心がない。陪審員は早く裁判を終わらせたくて暴言を吐く。弁護士のオコーナーは辛抱強く裁判を進めて、再審に持っていく。妻ローズは精神病院に収容されてしまう。
もう、望みがなくなったマーニーだが、そこにマーニーそっくりの強盗が捕まり、マーニーの冤罪が晴れる。しかし妻は精神が犯されたままだった。映画は2年後には精神病院を退院した妻が、マーニーの元に戻り幸せな家庭に戻りつつというエンドである。

いつもヒッチコックの映画と異なり、主人公は耐えるだけである。なんとか頑張ろうとするが、うまくいかない。どんどん自分が犯人にしてあげられてしまう。そこに恐怖があり、当時のアメリカにはこのような冤罪が有罪になるケースがたくさんあったのだろうと思う。証言制度と陪審員制度の矛盾をついたシリアスな映画と思う。

ヘンリー・フォンダのなんとも言えない善良で今まで質素な生活を送ってきた人間が狼狽しながらもなんとか冤罪を晴らそうと姿にリアリティがある。妻のローズ役のヴェラ・マイルズはサイコではジャネット・リーの妹を演じている。

The Man Who Knew Too Much 暗殺者の家 1934

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The Man Who Knew Too Much 1934The Man Who Knew Too Much 暗殺者の家 1934

アルフレッド・ヒッチコックの英語の題名で知りすぎていた男は実は2作品ある。これは1934年度版でイギリスで作られたもの。最初の作品である。もう一つはジェームス・スチュアート、ドリス・デイの有名なモロッコから始まるもの。
この話はスイスから始まる。それもスキーのジャンプで始まる。大まかなプロットは同じである。この古い映画、邦題は暗殺者の家を元に1956年に新しくハリウッドで作り直したのである。

ボブ、ジル・ロウレンス夫妻、そして娘のベッティである。つまり誘拐されるのは娘のベッティである。妻のジルは歌手ではない。しかし射撃の名手。イギリスの諜報員のルイ・ベルナルドが殺されるのは、ジルと踊っている時である。その時に情報を得るのはジルなのである。

歯医者のシーンはこの映画でも面白い設定である。歯を抜かれる痛みが伝わる。

娘のジルを追ってロンドンの郊外の教会の味との設定は同じ。外国の要人暗殺の場所もアルバートホールである。
犯人たちが最後に立てこもり、警官隊が襲撃するのだが。これは1911年にロンドンのシドニーストリートで実際にあった話。

実際にこの映画の中にスリリングなエッセンスが十分に入っている。これでも十分見て楽しいのだが、1934年と1956年の比較は、ヒッチコックはアマチュアに毛が生えたくらいの時の作品とネリネリあげたプロの作品の違いというようなことを言っていたかな。

スパイのアボット、クライブ。特にアボットの方は見覚えがあるし、見ただけで悪人かと思ってしまう。でもこの役のピーター・ローレはこれが、イギリス映画で初めての出演。
 
ピーター・ローレは、ハンガリー出身でありこの時代に個性豊かな俳優であった。どの映画でも強い印象を残す。マルタの鷹、カサブランカでも出演している。だれも彼の顔を見ると見覚えがあると思う。

Rich and Strange リッチ・アンド・ストレンジ 1931

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richandstrange.jpgRich and Strange リッチ・アンド・ストレンジ 1931

監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ヘンリー・ケンドール, ジョーン・バリー, パーシー・マーモント, ベティ・アマン, エルジー・ランドルフ

題名はシェークスピアのテンペストからの由来。
テンペストで妖精えアリエルが魔法かける歌の中に出てくる。この魔法によってナポリ王アロンゾー、ミラノ大公アントーニオらを乗せた船が大嵐に遭い難破するのである。確かに題名通り夫婦の乗った船は難破してしまう。

この映画は本当に古い映画だ。それでもちゃんと音があるのがすごい。
最初はあまりつまらないし、主人公のフレッドがあまりに好きになれない。それにしても奥さんのエミリーがいい。最後まで夫につくす妻である。
船旅の間に、ゴードン大佐、プリンセス、そしてゴッシプが好きな婦人と面白い出演者たちがあってうまく話ができている。
それにしても、中国人の海賊が二人に振る舞った食事の肉が、黒猫だったとは、それも毛皮を船に貼り付けるなんて。ここはやっと笑える。最後は難破してどうなるんだろうと思って見ていたが、最後はハッピーエンドだ。ただ家に帰っても黒猫が出てくる。
1931にしては船旅を満喫できる映画である。それに世界中を回る楽しさも伝わって来る。

Secret Agent 間諜最後の日 1936

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secretagent1936.jpgSecret Agent 間諜最後の日 1936

監督: アルフレッド・ヒッチコック
原作: サマセット・モーム
出演: マデリン・キャロル, ジョン・ギールグッド

これもイギリス時代のアルフレッド・ヒッチコックの映画である。原作はサマセット・モームの短編小説集アシェンデンの中のThe TraitorとThe Hairless Mexicanの映画化。
間諜とはスパイのことである。第一次世界大戦中の1916年、イギリスの陸軍大尉ブロディは、情報部長Rからスパイになるよう命ぜられて、リチャード・アシェンデンという偽名でスイスのジュネーブに行く。そこで自分の相棒となる偽の妻エルザに会う。
一番の見所は、スイスアルプスの雪山で、ケイパーを将軍というスパイが事故に見せかけて突き落とすのだが、それを主人公のブロディが望遠鏡で見ている。このシーンは、北北西に進路を取れにも似たようなシーンがあった気がする。ホテルでは飼い主の運命を知っているかのように犬が悲しい遠吠えを上げる。

エルザがスパイの仕事にうんざりして一緒についていった男が、彼らの狙うスパイだったのだが、この展開はヒッチコックのお手のものである。そして舞台は列車の中になるのもヒッチコックの得意な舞台設定である。

ただこのスパイ映画が他と違うところは、非情になれないスパイとねっから非情なスパイの対比だろう。

ピーター・ロールが演じる将軍と呼ばれるブロディの仲間のスパイは少し、奇妙なキャラクターであるが、彼はそうした役柄が得意な感じである。なぜか彼の顔は馴染み深いと思ったら、マルタの鷹、そしてカサブランカでも出演していた。

スイスでは有名なチョコレートであるが、この工場を舞台にするところは少し笑える。
この映画は現在パブリックドメインとなっていて、言語ならインターネットでタダで観れる。https://archive.org/details/Hitchcock_Secret_Agent

アルフレッド・ヒッチコックの映画 Alfred Hitchcock

Sabotage サボタージュ1936

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sabotage1936.jpgSabotage サボタージュ1936

監督: アルフレッド・ヒチコック
脚本: チャールズ・ベネット, イアン・ヘイ
原作: ジョセフ・コンラッド 『密偵』
出演者: シルヴィア・シドニー, オスカー・ホモルカ, ジョン・ローダー

ヒッチコックのイギリス時代の映画である。しかしこれがよくできている。

Sabotage とは破壊工作の意味である。これが最初の映画に出てくる。
ロンドンで停電をさせたり、爆弾を仕掛けたりするんだが、なるほどこれは、現在でいうテロリストである。それもヴァーロックは、移民である。1936年代であってもこうしたことが映画に描かれているんだと感心してしまう。
スコントランド・ヤードのテッド・スペンサーは、内偵をするために映画館の隣の八百屋で働いている。

この映画の見所は最後の展開である。ヴァーロックはスペンサーの監視に気づいて、妻の弟に爆弾を運ばせる。弟はロンドンの行事に魅了されて、届ける時間に遅れてバスの中で爆弾が爆発する。ニュースを知った妻は、夫の仕業であるのに気づく。そして弟の死も。妻は夫をナイフで刺して殺してしまう。妻のことを好きになっていたスコントランド・ヤードのスペンサーはそれを知るが、妻を現場から連れ出す。

最後の展開はこれから一体どうなるのかと言う疑問も観客にもたせる。このストーリーの展開はもっと後になってできたかと思ったけど、こんな昔からあったんだ。

爆弾は、小包のようになっているのだが、弟のスティーヴィーがロンドンの市内を持って歩くときに時々カメラがよるんだけど。これこそアルフレッド・ヒチコックらしい演出である。

アメリカに行ってからの逃走迷路Saboteurの題名と似ていて、リメイクかと思っていたが全く違う内容だった。 ヴァーロック役ででているオスカー・ホモルカは、この映画の後、ハリウッドに行って7年目の浮気、戦争と平和(オードリー・ヘプバーン)、武器よさらばなどに出演している。だから彼の独特の風貌、雰囲気は覚えている。
ヒッチコックが出ていた場面は見つけられなかった。もう一度見てみるか。

アルフレッド・ヒッチコックの映画 Alfred Hitchcock

Psycho サイコ 1960

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Psycho サイコ 1960

監督: アルフレッド・ヒッチコック
原作: ロバート・ブロック
出演: アンソニー・パーキンス, ジャネット・リー, ヴェラ・マイルズ, ジョン・ギャヴィン, マーティン・バルサム

脚本はジョセフ・ステファノ、作家ロバート・ブロックがエド・ゲインの犯罪にヒントを得て執筆した小説『サイコ』が原作

この映画は子供の頃に見てから強い印象が残っている。誰もがそうだったと思うんだが。ただ、どこかはっきりしないところがあった。それは最後の精神科医の説明だろう。今なら理解できるのだが。初めて多重人格、猟奇殺人をうまく扱った映画だったから最後に見ているに人に説明が必要だった。

それにしても、この映画は有名になりすぎて見ていない人でもシャワーシーンは知っている。これはヒッチコックが映画館で公開された時に、今では当たり前になった映画の途中からは入れない、完全入れ替え制だったこと。映画の内容は人には話さないという宣伝文句は、今までは低肉にもまったく逆の効果になってしまっている。
ヒッチコックの大ファンであるが、サイコと鳥は嫌いである。なぜならヒッチコックが好きな理由は映画の中にあるサスペンスとお洒落な雰囲気である。ヒッチコックの一番有名な二つの映画にはこれらがないからである。

この映画は3つに分かれている
第一部はマリオンが金を盗んでベイツ・モーテルに到着するまで。
ここでは、マリオンが逃げている緊張感が非常によく表現されている。
特に、ハイウェイパトロールの警官につけられている時である。
そしてマリオンが夜の雨の中を走り、疲れたところにベイツ・モーテルがある。

第二部は、ノーマン登場である。マリオンが車を止めたモーテルには、丘の上に建つ屋敷があった。窓の明かりから女性の姿が見える。そして観客もマリオンも騙されるのである。ノーマンの事務所にある鳥の剥製たち、そして宿泊者の部屋には鳥の絵が飾ってある。ヒッチコックの鳥と関連しているんだろう、ヒッチコックの次の映画が鳥である。
そしてマリオンの有名なシャワーシーンである。何度も刺されて浴槽に座り込むマリオン。そしてカーテンを手にして、前のめりに倒れる。全く目は動かず。じっとしている。

第三部は、マリオンの姉のライラ・クレインとマリオンの恋人のサムがマリオンの行方を追うのである。アベックで危険なところに入っていくのは、ヒッチコックのいつものストーリーである。そして恐ろしい事実がわかる。

最後のパートのノーマンの独り言がある。これがなかなか言っていることを理解するのが難しい。ノーマンがほとんど母の人格となってしまい、ノーマンが殺人を母のせいにしてしまったと、別人格の母がノーマン自身を責めている。ここがなかなかわかりにくいが、それが恐ろしさを盛り上げているだろう。
そして彼の笑い顔に、母の骸骨の顔がスーパーインポーズされる。最後に沼地から車が引き揚げられるシーンでエンド。最後の車が引き揚げられるシーンは、あの頃の太陽がいっぱいのラストにも重なる。

ヒッチコックが途中入場の禁止、ストーリーの口外禁止を宣伝した。当時は、映画館は途中から入ることができて、完全入れ替え制でなく何度も見ることができた。そしてストーリーを誰にも教えないでという宣伝もあった。今では当たり前になってしまったし、映画の最後は誰にも教えないでというの今でも使われる宣伝文句である。

映画の撮影では、アップでの撮影が何度も出てきて、とくにマリオンの表情がうまく使われている。シャワーシーンでマリオンが死んでいるシーンは、残念ながら瞳孔が縮瞳しているので生きているのがわかる。これは仕方がないだろう。このシーンは、音楽も優れている。バーナード・ハーマンのの音楽がすごい。ナイフが人を突き刺すような早いリズムと高い弦の音である。

次の映画の鳥に関連したものがたくさん用いられている。鳥の剥製もそうだが、町(フェニックス)やマリオン・クレインのクレイン=鶴の名前にも鳥が隠されている。

ヒッチコックが現れるシーンは映画の最初の部分、マリオンを事務所に入った時に、外に立っている。

サイコでシャワーシーンで襲われる女性、ジャネット・リーは、あの若草物語でメグを演じていた女優である。初めて結びついた。

Bates Motel ベイツ・モーテル シーズン1 2013

Bates Motel season2 ベイツ・モーテル シーズン2 2014

Bates Motel: Season 3 ベイツ・モーテル シーズン32015-

Bates Motel season 4 ベイツ・モーテル シーズン4 2016-

アルフレッド・ヒッチコックの映画 Alfred Hitchcock

The Lady Vanishes バルカン超特急 1938

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The Lady Vanishes バルカン超特急 1938

監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: マーガレット・ロックウッド, マイケル・レッドグレイヴ, ポール・ルーカス

この映画は何度見ても楽しい。さすがヒッチコックという所である。第二次世界大戦が始まる前で、ヨーロッパ大陸に緊張がありなんだか情勢が怪しくなってきた頃の映画。その時代背景を上手く掴んだ映画であり今でも面白く思ってしまう。

バルカンにある架空の国パンドリカでの雪国観光の後ロンドンへ戻る列車内で事件が起こる。
アイリスの破天荒さがいい。最初ホテルでの彼女が現れてざっくばらんな性格を見せて、そしてギルバートとのいざこざを起こす所の伏線が一番大事である。
これが次の列車内での事件を非常に面白くさせる。
列車に乗り合わせた人物たちのキャラクターもいい。最初からホテルに居合わせた、弁護士と女、彼らは不倫のカップル。クリケット狂のカルディコットにチャータースというイギリス人の男達、ギルバートが上の階にいて騒音引き起こす、そしてアイリスの隣の部屋には老婦人のフロイがいた。

アイリスは列車に乗る前にフロイをかばって植木の箱が落ちてきて頭に怪我をする。幸い軽症でよかったが、時に頭痛がしてぼんやりしてしまう症状が残った。アイリスとフロイは偶然にもコンパートメントが一緒で向かい合わせだった。食堂車で二人は仲良く会話をしてコンパートメントに一緒に戻るのだが、頭の怪我のためしばらくアイリスは眠ってしまう。起きた時にはフロイはいなく、列車中を探し回ったが見つからない。同じコンパートメントにいた乗客は最初からフロイはいなくアイリス一人でいたと言う。食堂車の乗務員までフロイを見ていないと証言する。そこに脳外科医のハーツ医師が、アイリスに頭の打撲による後遺症で幻覚を見たと言う。
しかし、アイリスはフロイがいたことを信じ、ギルバートの助けを借りてフロイを探し当てる。しかし、コンパートメントに同乗した男は奇術師の一座であり、フロイの誘拐に加担しており、ハーツ医師も、乗務員もバンドリカのスパイだった。

ヒッチコックの得意とする国際スパイ映画である。007の登場の随分前であるのに、列車で起きるミステリーがいっぱい詰まっている。アイリスとギルバートが、ホームズとワトソンの真似をするのも面白い。そして緊張感のある列車での攻防。そして最後の結末もヒッチコックならではである。

アイリスがマグナムのシャンパーンを頼む。シャンパーンはモエ・シャンドンである。

ヒッチコックはロンドンに列車がついた時にホームを歩いている。1928年の映画の時よりもずっと太っている。

Blackmail 恐喝「ゆすり」1929

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Blackmail 恐喝「ゆすり」1929

監督: アルフレッド・ヒッチコック
原作: チャールズ・ベネット
出演: アニー・オンドラ, セーラ・オールグッド

最初はサイレントで作られ始めた映画だが、トーキーに変更した。サイレントバージョンとトーキバージョンがある。

Scontland Yardのフランクは、彼女と警察のビルで待ち合わせをしていた。
彼女は30分も待ったとふくれている。出て行くときにはもう一人の警察官と笑いながら出てきた。

芸術家のクリューに惹かれたアリスは、フランクのデートを切り上げてクリューと会う。そして帰り道にクリューの家に誘われる。最初は躊躇していたアリスはついていくことになる。そして、クリューの作品の正面を指差しながら笑っているピエロの絵を見て褒める。アリスはクリューの部屋にあった絵のモデルの衣装に着替えて楽しんでいたが、クリューに犯されそうになり、思わず手にしたバターナイフでクリューを刺してしまう。そして逃げようとするアリスに、絵の中のピエロがあたかもアリスを笑っているように指を指している。翌日殺人事件がわかり、捜査したフランクはアリスの手袋を被害者の部屋で発見する。それを思わず隠してしまう。アリスの実家はたばこを売っていて、そこに怪しげな人間が現れる。そして昨晩の出来事をしっているとアリスに告げる。フランクも心配してアリスの家に行くがそこでアリスを脅迫している人物と出会う。

この映画の凄さの一つは実際の大英博物館を犯人のチェイシングシーンに使っていることである。特にエジプトをテーマとした一番人気のところを走り回っている。今では考えられないだろう。懐かしいミイラの展示館も出てくる。(今は改装されて少し配置が変わっているように思えるがその前まではずっと同じだったようだ。)

ヒッチコックの手法としてこの時代から、実際に刺した場面は見れないナイフを取る手を見せて殺したことを観客に分からせる。
これは冒頭の、犯人逮捕のシーンでも犯人がこっそりとピストルを取ろうとする手にフォーカスを当てる。

犯人が逃げるところは、ヒッチコックの映画ではよくあるのだが、逃げるところの最後は一番高いところが多い。これが映画の見せ場であることはこの時代の映画にも見て取れる。

印象的なのは、最後のシーンである。これは最初にフランクとアリスが警察をでるシーンと重なる。その時の笑いは、屈託のない笑いだったが、最後に罪を逃れて警察をできる時にまた笑うのだが、このピエロの絵が現れて、あたかもアリスを指して笑っているのである。そしてアリスは笑いをやめる。意味深である。

ヒッチコックは、二人が列車に乗っていると後ろの座席に座っている。二人の横に座っている子供にいたずらをされる。

初めてイギリスでのトーキーフィルムである。そして主演のアニー・オンドラは強いチェコなまりだったので、別の人で吹き替えもしている。

1929年と非常に古い時代のヒッチコックの作品であるが、この時代からヒッチコックの得意なサスペンスの演出、ストーリーの展開の仕方がもう完成されていることがわかる作品である。映画の終わり方もヒッチコックにはあまりにないブラックな感じで新鮮である。

To Catch a Thief 泥棒成金 1955

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To Catch a Thief 泥棒成金 1955

監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ケーリー・グラント, グレース・ケリー
衣裳デザイン: イーディス・ヘッド

ロバート・バークス アカデミー撮影賞 (カラー部門)
パラマウント映画製作。テクニカラー、ビスタビジョン作品。

アルフレッド・ヒッチコックと、グレース・ケリー、ケーリー・グラントの映画である。

どこか旅行会社のウィンドウらしくフランス、ニースのポスターが大きく飾ってあるシーンから始まる。そしてウィンドウの下側には、大きな蒸気船の模型と、ワインのボトルとグラスが飾ってある。そしてカメラはポスターのフランスの文字にフォーカスを当てる。一転して女性の叫びのシーンに。ここがヒッチコックらしい始まり方である。
ストーリーの展開は僕にはややつまらない。あまりサスペンスがない。この映画はどちらかといえばおしゃれなロマンスと泥棒の話。

ジョン・ロビーが自分の家からバスに乗って逃げるときに、となりヒッチコックが座っている。もう一人の女性は鳥かごを持っている。1963年の映画鳥の宣伝にしては早すぎるが。

グレース・ケリーが演じるフランシーは、母と旅行暮らしで、母の前ではおとなしくしているが、本当は冒険家で、積極的な性格である。
ジョンが彼女を部屋に送ったときに、突然彼女からすました顔でキスをするのが素晴らしくおしゃれな演出である。ケリー・グラントが唇を赤くしてにやけているがよくわかる。

やっぱりこの映画はグレース・ケリーのファッションだろう。映画で母娘が滞在しているホテルはニースのリッツ・カールトンホテル。
海辺のサングラスをした黄色のスイムスーツの女性である。
青いドレスがまた素晴らしい。彼女は肩を出したドレスで、青いショールをかけている。グレース・ケリーの素晴らしい美しさである。
ベージュの花柄のワンピースである。
白黒のドレスと思ったら、黒いスイムスーツの組み合わせ、帽子もかっこいい。
うすいピンクの服は、運転シーンとピクニックのシーンである。
夜の花火のシーンをバックに白いドレス 花火のイメージとラブシーンの組み合わせが、すごくエロティックである。
薄い青色のパジャマかこれもいいねー
うすいグレーのスーツ姿、袖に刺繍がある
最後は仮装舞踏会で着た金色のドレス 

1982にグレース・ケリーは自動車事故で亡くなったが、この映画のカーチェイスのシーンにでてくる近くのチュルビ村である。特にケーリ・グラントとピクニックをしたシーンの近くである。

黒いボトル、キッシュロレーヌと合わせている。クーラーで冷やしているからアルザスの白とと思うんだけど、ワインは茶色の色合いなんだが。プロバンスのロゼワインかとも思うんだが、このころのヒッチコックが出してくるワインはみんな色が茶色かった気がする。

もう一つヒッチコックの演出で、料理についてあるとすると、生卵を投げつけたり、サニーサイドアップの黄身にたばこを突っ込むシーンがある。ヒッチコックは卵の黄身が大嫌いなのである。

それにしてもこれは、グレース・ケリーのおしゃれ泥棒と言っていいだろう。泥棒成金は邦題としては品がない。衣装担当のイーディス・ヘッドが腕をふるって、グレース・ケリーの魅力を引き出している。


ヒッチコックファンにはたまらない映画がやってくる。アンソニー・ホプキンスがヒッチコックを演じるん??すこしならず、僕のヒッチコックのイメージとは違うんだけど。
それでも予告編を見る限り面白そうだ。それもサイコの映画作りが中心のようだし。その作成過程が描かれるとなると、ファンならずとも見たくなるんじゃないだろうか。映画のなかでは、ヒッチコックとその妻のやり取りが明らかになる。
僕の疑問はこの映画のなかで、ヒッチコックの映画と同じようなサスペンスがあるんだろうかと言うことである。

サイコと言えば、アンソニー・パーキンスなんだが、同じアンソニーつながりもなにか因縁めいたものがあるんだろうか。

アルフレッド・ヒッチコックの映画

ヒッチコックの予告編:http://trailers.apple.com/trailers/fox_searchlight/hitchcock/

Rear Window 1954 裏窓

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原作: コーネル・ウールリッチ
監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ジェームズ・スチュワート、グレイス・ケリー、レイモンド・バー、セルマ・リッター、ウェンデル・コーリイ

ニューヨークのダウン・タウン、グリニッチ・ヴィレッジのあるアパートの一室が舞台。
覗き見;peeping tom的な設定が最初からユーモアを感じる。部屋から見ている人たちは、毎日見ているのだが、誰も名前は知らない。あだ名で読んでいるのである。
ダンスの練習をいつもしているセクシーな女性 Miss Torso、独身のやや年配の女性 Miss Lonelyhearts、作曲家 Songwriter、新婚のカップル、夫婦仲がわるいカップル、非常階段で寝ているカップル。
彼らが何をしゃべっているか聞こえないのだが、いろいろジェフだけでなく観客も想像してしまう。実際映画を見ているのもすこし覗き見的な要素があるんだから。
ヒッチコック監督は、ずっとジェフの部屋から指示した。出演者は肌色のイアーフォンをつけて、監督の指示が聞こえるようになっていた。

ジェームズ・スチュワートが演じるジェフは冒険カメラマン的な設定である。彼は事故により右足を骨折して動けない。今回の主人公は何も動けない設定である。この設定が覗き見、殺人事件と巧みに絡み合い本当に素晴らしいサスペンスが作られた。
最後にジェフが左足も折って二つの足にギブスが巻かれているのも最後にほっとするユーモアがあるシーンである。

ジェフがカメラマンであるので、使われる小道具はその関連が多い。双眼鏡、巨大な望遠レンズ(Exakta VX)で覗き見をする。最後は犯人がジェフを襲うシーンで使われるフラッシュの小道具も面白い。

グレース・ケリーの美しさが満載でもある。ジェフが夢うつつの時に近づいてキスをするシーンはあまりも有名だ。それ以外にも部屋の明かりをつけながら、Lisa Carol Fremontと名前を言う所も素敵である。そしてナイトウエアに着替えてどうってポーズをとるところ。ベットに寝転んでいる薄いグリーンのドレスが一番似合うように思うのは僕だけだろうか。
次第にリサが冒険的で活動的な女性に変わっていくと、ジェフの彼女を見る目が変わって行く。今まで結婚を考えていなかったジェフの気持ちが変わって行く所である。最後にBeyond the High Himalayasの本を読んでいたが、ジェフが寝るとファッション雑誌を読み始めるのも面白い。

ナース役でアパートを訪れるステラ役のセルマ・リッターの味のある演技がいい。
イブの総てにも脇役として出演していて忘れない役者の一人である。

この映画で使われた音楽のほとんどが、すべて映画の中のアパートから流れている音楽である。Miss Torsoが華やかに踊るのは、バースタインのバレィの曲Excerpt from 'Fancy Free、作曲家がパーティをしている時にかかるMona Lisa、そして徐々に作曲家によって完成形になっていく曲で Miss Lonelyheartsが自殺を思いとどまる曲はFranz Waxman作曲のLisaである。このシーンも思いで深い。

グレース・ケリーが演じるリサ・キャロル・フレモントがケイタリングを頼んだのは、今でも存在するニューヨークで有名なレストラン21である。彼女がもってきたワインはモンラッシェである。黄色のキャップシールなので、ジョゼフ・ドルーアンのモンラッシェ マルキ・ド・ラギッシュじゃないかと思うんだけど。ただつがれたワインの色がやや茶色を帯びていたので、当時のモンラッシェが酸化熟成したものが提供されていたのが普通であることがわかる。

ヒッチコックを探せ
この映画は、比較的簡単にヒッチコックが見つかる。作曲家の部屋でなぜか時計を修理している。

The Man Who Knew Too Much 1956 知りすぎていた男

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ジェームス・スチュアート, ドリス・デイ

1957 アアカデミー歌曲賞 "Whatever Will Be, Will Be (Que Sera, Sera)"

1936にヒッチコックがイギリスで制作した同名映画をリメイクした。大まかなストーリは同じだが場所はスキー場からモロッコに変更になっているし、誘拐されたのも少女から少年になっている。

この映画は、何回も見ているのだが、プロローグの出来事があまり理解できないでいた。それは、どうして男は殺されたのか?なぜ少年は連れ去られたのか?
殺された男ルイ・ベルナールは諜報員であり、マラケッシュでイギリス人の夫婦が暗殺者を雇いにくることを突き止めていた。そこで、めぼしき夫婦を調べていた。そこにマッケンナ夫妻と息子のハンクが現れて、彼ら親しくなって情報を得ようとする。
ホテルで間違ってマッケンナ夫妻の部屋を尋ねた男が暗殺者であると知った諜報員は、その後めぼしき夫婦を探るために、用事が出来たと言ってレストランに行く約束を断る。次の日、この諜報員が突き止めた情報を隠す為に暗殺者に殺される。
この諜報員が死ぬ間際に大切な情報をベンに伝える。それを知った夫婦は少年を連れ去り、黙っているように脅迫する。

この流れは、よく映画をみるとわかるのだが、一度見ただけでは理解が難しい。

確かにアルバートホールでの音楽もいいんだが、ドリス・デイの歌が素晴らしい。ケ・セラ・セラ;Whatever Will Beは、一回聞くとすぐに覚えてしまうくらい印象に残る歌である。ベンがハンクを救うシーンでバックでドリス・デイが歌っているWe'll Love Againもいい。

やはりヒッチコックの盛り上げ方として、この映画も最後までどうなるかわからない所がいい。

映画の冒頭でシンバルが鳴るところが、強調されている。終盤のシーンにこの理由がわかる。狙撃するタイミングに使っているのがその当時は新しいことだったのだろう。その最後の場面はほとんど演奏の音だけで会話が消えている。それでもストーリがわかるのである。

ユーモアシーンは、
マッケンナでのレストランのシーン。テーブルがなく、床に座って食べるところで、大きなベン(ジェームズ・スチュアート)が、自分の足の置き場なく困っているシーンや、左手を使わないで右手だけで食べようとしてなかなかうまくいかない。これは、ヒッチコックが実際にレストランに行って困ったとことをそのまま映画にしている。ジョセフィンの仕事仲間がずっとホテルで待っていること剥製の製作所でのドタバタ、鋸鮫のような剥製で遊ぶような所だろう。

ヒッチコックを探せ
この映画でヒッチコックを探すのはなかなか難しい。マッケンナのマーケットでアクロバットのシーンに、左側に彼らの後ろ姿が出ている。

Shadow of a Doubt 1943 疑惑の影

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: テレサ・ライト, ジョセフ・コットン

この映画は、やはり小学生の頃にテレビでみた記憶がある。最後までハラハラドキドキしたことを今でも覚えている。

サンタ ・ローザはカリフォルニアにある田舎の町で実際にある。この田舎町のオーソドックスな家に突然殺人者が訪れる。それも彼らの身近な人間である。

テレサ・ライトが演じるチャーリーは、純粋な娘で人を疑わない、アメリカの典型的な家庭の娘である。チャーリーは、この町の日常生活が退屈であった。そこに母の弟で、叔父のチャーリーが訪れる。チャーリーの名前はこの叔父からつけられていて、母もチャーリーも叔父が大好きであった。この新しい出来事、それは素晴らしい出来事であったはずなのに次第に恐ろしい出来事の始まりであった。

憧れていた叔父の中に感じるある種の違和感は次第に疑念に変わって行く。叔父が冷酷な犯罪者であることに気づき、次第に自分の命が狙われていることに気づき始める過程が素晴らしい。そして最後の最後まで結末がわかならいところが、ヒッチコック映画の最大の魅力である。

叔父のチャーリーの映し出される角度によって彼の存在が恐ろしくなるように表現されている。
チャリーが叔父からもらった指輪をつけると自然にThe Merry Widow Waltzを口ずさむようになった。これは、映画の中ではあまり語られないが、その指輪が何かを語りたがっているのだろうか。
冒頭で映し出されたボールで踊っているシーンは何回も映画のなかで挿入される。この効果はあまりないような気がするのだが、

ジョセフ・コットンは第三の男に主演してる。しかしオーソン・ウエルズのイメージが強くていつも忘れがちな存在である。アルフレッ ド・ヒッチコック監督の元では、山羊座のもとにも主演している。彼の演技は、目立たないがこの映画でも素晴らしく影があるのだが、軽卒、気軽、easy goingでありながら女性に好かれる男をうまく演じている。一つの犯罪者像をしっかり作り上げている。

この映画でてくるワインは、チャーリーがふるまうブルゴーニュのスパークリング、クレマン。

隣人のハービィと父が話し合っている殺人の方法などはユーモアにあふれている。ハービィのキャラクターもあの当時はユーモアにあふれいてたのだろう。今でははっきりと広汎性発達障害と思えてしまう所が辛い。

ヒッチコックを探せ
チャーリーがサンタ・ローザに向かう列車のなかに、乗客としている。ヒッチコックは、スペードのカードをそろえて握っており、エースが見えるようにしている。

Saboteur 1942 逃走迷路

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: プリシラ・レイン, ロバート・カミングス、ノーマン・ロイド

この映画の制作段階でパールハーバーが起こったので日本の公開はかなり後になっている。オープニングのシーンの右下から黒い煙が徐々にスクリーンに広がってくるシーンは、すごく印象的である。これは、この映画が作成された時代の背景が生かされていると言ってもいいだろう。映画の内容もアメリカ国内で破壊行為をしてドイツに有利に働きかけようとする悪の一味を描いている。
航空会社で働くバリーが、破壊工作と殺人容疑で追われ、どんどんとその秘密組織の仲間で入り込んで行くハラハラドキドキの展開である。
なかでもサーカスの一団の車に乗り込んで助けてもらうまでのシーンはその時のアメリカらしい表現である。最後の自由の女神での真犯人との戦いは、1942の映画でいながら今でもはらはらしながら見る事ができる。
この映画は、後のヒッチコックの名作の北北西に進路をとれに展開が似ている。ヒッチコックは以前に撮った映画をリバイバルするのが好きだったのでこれもそうだったのかもしれない。

パット役のプリシラ・レインは、昔のハリウッド女優の一つの典型で、美しく上品であるが、勝ち気で情にもろい役をうまくこなしている。バリー役のロバート・カミングスは、これも典型的なハリウッドの2枚目俳優。すこし憂いのある二枚目が流行った時代だ。
フライ役のノーマン・ロイドは、忘れられない俳優である。きっとどこかで見た事があると映画ファンなら思う。この映画を皮切りにヒッチコックのスペルボンド、ライムライト、その他のTVシリーズに出演している。

ヒッチコックを探せ!!
ヒッチコックは、主人公がニューヨークの雑貨屋についた所で見る事ができる。これは、差し替え後である。本当は、ヒッチコックが、一緒に歩いている女性に(下品な)サインを送って顔をたたかれるシーンだった。

The 39 Steps 1935 三十九夜

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監督: アルフレッド・ヒッチコック
出演: ペギー・アシュクロフト, マデリーン・キャロル, ロバート・ドーナット, ルッチー・マンハイム

ヒッチコックの出世作品。最初の映画の出だしになかなか人物の顔を見せない巧みなカメラワーク。そして予想もつかない急展開な出だし。スパイ、殺人、濡れ衣、追跡者、謎の人物、美人などの登場人物がどんどんと出て来て観客を映画の中に引き込んで行く。リチャードとパメラが、手錠で繋がれた後の軽妙なやり取り。ヒッチコックタッチの映画作りは、この時期にすでに完成されたいたことが発見できる。ただ低予算で、自分のやりたいことをいっぱい詰め込んで作った感があるので物語の不自然さを感じさせる。それは、若いヒッチコックのこの映画に駆ける気負いだったのどろう。
邦題の三十九夜には、違和感があるが、ストーリーとしては、影響しない。後で三十九階段となった。